ある程度の覚悟はしていたが、空港は混んでいた。
連休の合間。
もしや空席があればと早めに空港へ行ったが、
空席待ちの人数とカウンターの女性の反応を観て、あきらめた。
地元で予定があるわけじゃないし。
そう思う反面、自宅でゆっくりしたいとの思いも。
ただ、この時期の夕方の便には、ちょっとした楽しみがある。
機上から眺める日没だ。
今日は羽田を発つとすぐに雲が多くなり、
東北に差し掛かる頃には上下を雲に挟まれた状態に。
遠く霞む日本海を夕日が染める。
そこにかかる雲は境界を失い、まるで絵画の波の様。
その上からは漆黒の雲が闇を連れて光を塞ぐ。
疲れも忘れてシャッターを切り続けていると降下が始まり、
分厚い雲の中であがくように機体が揺れる。
それが収まったかと思うと、眼下に街明かり。
もうすぐだ。