フランス料理界の巨匠、ジョエル・ロブション氏が亡くなった。
20年ほど前のこと。
当時の仕事でフランスを訪れた際、
有名シェフにお逢いするチャンスを得ていた。
悩みに悩んで絞り込んだ候補は5人。
アラン・デュカス、ピエール・ガニェール、ミシェル・ブラス、
ポール・ボキューズ、そして、ロブションさん。
でも、実際にお逢いできるのは1人。
当時、日本ですらちゃんとフルコースを食べたことがなかったボクは、
ミシェル・ブラスさんを選んだ。
「40〜50歳くらい」
「まだ3つ星ではないが、そこに最も近い1人」
「日本ではほぼ知られていない」
「海外はおろかパリにもお店を出していない」
その4点が彼を選ぶ決め手となった。
今でもそれを悔やんだことはない。
ただ、いつかまたフランスへ行くことがあったなら、
あの時、候補に挙げた4人のシェフのうち、
誰から料理を現地で食べたい。
そう思っていた。
1月に亡くなったポール・ボキューズさんに続いての訃報。
心からご冥福をお祈りします。