会合の後、TORさんとカフェへ。
「珍しい。2人では、久しぶりじゃない」
KNTRの軽いイヤミに苦笑い。
確かに2人で来るのは久しぶりだ。
地震の直後のバタバタと、
そこから平常化するまでの流れを、それぞれ話した。
なかでも飲食に関わるKNTRにとっては、
かなり深刻な事態だったようで。
「迷ってる余裕はないから。
残せるものは残して、
使わなきゃいけないものは近所のみんなと食べたよ」
地震から1週間後には大きなイベントがあり、
その夜のケータリングもKNTRが担当した。
「安易な自粛はしないって、確かに大事だけど。
物が来ない中で対応するのは、なかなかね(笑)」
楽天的なKNTRですらアタマを抱えたという。
「みんな『やる時はやるねぇ』ってホメてたよ」
TORさんに珍しくホメられたのが照れ臭いのか、
「ところでさ」と、KNTRが話題を変えた。
「今度の視察って何人くらい参加するの?」
その仕切りはTORさん。
名士たちを引き連れるとあって、毎回苦心されている。
「20人超えだよ。しかも、台風とぶつかりそうで」
移動距離が長く、しかも、その途中に見所が無く、
予定変更をしづらいコースなのだとか。
「たいていのことはなんとかなるけど、天候と災害はねぇ」
話題が災害へ戻ったのを機に、TORさんが席を立った。
「考えてもどうにもならないね。さ、仕事しよ」