「少しチクっとしますよ」
献血者や病院ではよく耳にするセリフ。
そして、痛みに差はあれど言葉通りチクッとする。
たが、今日の献血は違った。
痛みどころか、針を刺される感覚すらほぼゼロ。
驚いていると、勘違いしたのか看護師さんが謝った。
「ごめんなさい。痛かったですか?」
「いえいえ。逆です。
蚊に刺されるより痛くなくて驚いたの」
「あはははは。それは良かった」
40を超えてメタボになった頃から、
血管が見えにくいとよく言われるようになった。
それに伴ってチクッの痛みが強くなるケースが増え、
極稀だが相性の悪い看護師さんだとやたら痛く、
針を刺したあたりがアザになることもある。
でも、今日の看護師さんはボクの腕を見ても、
「血管が見えにくい」とは言わなかった。
そして、の神業。
居ますね、達人って。