Spiral-World

めくるめく世界での個人的な日記

美しい言葉

ドガー・ハウワーさんが亡くなられた。

ブレード・ランナー」を名作たらしめた、

ラストシーンを演じた俳優。

彼の訃報を伝えたNHKは、

それを「映画史屈指の独白」と評した。

https://www.google.co.jp/amp/s/www3.nhk.or.jp/news/html/20190725/amp/k10012007631000.html

「お前ら人間には信じられぬものを俺たちは見てきた。

   オリオン座の肩の近くで燃える宇宙船、

   タンホイザー・ゲートのそばで暗闇に瞬くCビーム。

   そういう想い出もやがて消える。

   雨の中の涙のように。

   その時が来た」

レプリカント=機械がその死(?)に際、

追い詰めた仇を救い、鳩を抱きながら口にしたのは、

なんとも詩的な言葉。

後に映画ファンから「雨の中の涙 モノローグ」と呼ばれるこのシーンは、

脚本家のセリフにルドガー・ハウワーさんがアドリブを加えたもので。

ブレード・ランナーの素晴らしさは、

監督やスタッフや俳優たちすべてのチカラによるんだな、

と改めて強く思った。

こんな関連付けは短絡的だしご遺族に失礼とはと思うが、

ブレード・ランナーの舞台が2019年であったことに、

ただならぬめぐりを感じずにはいられない。

ご冥福をお祈りいたします。