「ごめんね。待ったでしょ?」
「飛行機だもん。しょうがないよ。
それより疲れたでしょ?」
連休初日だからか、空港も駐車場も激混み。
あげく、飛行機の到着が遅れ、到着口も大混雑。
できれば出口近くに停めたかったが、
あいにくどこも埋まっていて、少し歩かねばならず。
滑るまいとおっかなっびっくりの母に、
段差などで手を差し出す。
「1人で来るの初めてだから、ちょっとドキドキした」
「小さい甥っ子を連れてくるほうが、
よっぽど疲れると思うけど」
「言われればそうだけど、なんでかな?
気持ちが紛れるからかしら」
そんな話をしながら車に乗り込んだ。