ちょっと前に偶然TVで見かけた、
斎藤幸平さんという方の話が、
おもしろい、と言うか、とても興味深かった。
1987年生まれの34歳。
気鋭の経済思想家であり、
国際的なドイッチャー記念賞の最年少受賞者であり、
大阪市立大学経済学部の准教授でもある。
『人新世の「資本論」』なる著書が、
経済関連の書物としては異例のロングセラーとなり、
今や「時の人」なのだとか。
そんな彼が言った。
お金(=富)さえ持っていれば何でも解決できてしまう。
しかも、それを今、たった26人の富豪が独占し、
その総額は、世界人口のうち所得の低い半数、
38億人の総資産と同額だ。
その他大勢の私たちは「無力な消費者」に過ぎず、
抵抗すらできない。
それは果たしてフェアか?
いろんなことが「ワンクリック」で済む。
それは確かに便利だし楽だ。
だからといって、市場にすべてを任せるのは危険。
「便利で何でも揃う」けれど、
資本の奴隷や家畜でいたいのか?
富を資本の独占から取り戻し、
民主主義を取り戻したいのか?
その二択だと思う。
穏やかな口調ながら、
過激なことをつらつらと話す。
そして、その目には意志の強さが表れていた。
この本、読んでみようかな。