自宅で看取られたい患者とその家族。
その想いと患者の現状に直面する医療現場のみなさん。
それは、なかなか一致しないんだろうと、
義母の入院に付き添っていて思った。
「命を救う」
それが医学の大原則だし、
医療に従事する人たちの使命だ。と思う。
だが、一方で、
高齢で重篤な病状である場合、
「死に際」を決めたいとの本人の願いもある。
ましてやコロナ。
近親者であっても見舞いはおろか、
付き添いもほぼできない状況。
たとえ退院することで余命が短くなろうとも、
自宅に帰って家族と過ごしたい。
そう思うことを不自然とは、まったく思わない。
徐々に回復に向かう義母を見て、
妻もボクも同じ想いなのだが、
主治医はもう少し様子を見るべきとの判断。
「命を救う」ことが最優先の医療。
「最期の思いを叶える」ことが最優先の家族。
互いの判断が平行線なのは当然なのだろうし、
仕方ないのだと思う。