写真:TBS
WBA世界Sフライ級タイトルマッチは、
挑戦者の井岡一翔が3-0での判定勝ちを収め、
王座に返り咲いた。
この試合に際して井岡は2つの試練を与えられていた。
まずはドーピング検査での大麻成分検出との発表。
もう1つは王者の体重超過。
大麻成分が検出されたのは
昨年末のフランコとの世界王座統一戦終了後の検体。
結果的には基準値以下であり、
試合開催に直接的な影響はなかったが、
JBCからの発表が試合3日前とあって、
世間はざわつき、井岡陣営は対応に追われた。
そして、王者フランコの体重超過による失格。
しかも2階級上の相当する約3kgオーバーとあって、
試合開催と選手への影響が懸念された。
しかし、井岡はそうした雑音を振り払うように、
積極的な打ち合いで12Rを闘い切り、
見事王座に返り咲いた。
勝ちを最優先するあまり、
消極的な闘いぶりに終始することも多い。
また、タトゥーを入れていることや、
今回で2度目となるドーピング疑惑などもあり、
実績ほど高く評価されていない。
ローマン・ゴンサレスとの対戦を回避した頃から、
しばらくはボクも期待すらしなくなった。
だが、田中恒成を圧勝した試合で再認識し、
その後の試合には注目してきた。
初戦ではドローとなったフランコとの再戦では、
気迫溢れる姿を見せた井岡も34歳。
はたまたWBO王者の中谷潤人か?
どちらにしても目が離せない闘いとなる。