U-17アジアカップで日本代表が優勝した。
韓国を相手に3-0。
スコアだけを見れば「日本が圧勝」と言えようが、
攻守においてスリリングさを多分に含んだ試合だった。
実力が拮抗した両者がリスクを恐れずに激突すると、
思わぬ大差が付くことがある。
今回の試合がまさにそれだったように思う。
韓国代表はいつものように、
ボールを持った選手に対して、
素早く鋭く強めのチェックを仕掛けていた。
それは、日本代表を無力化させる常套手段。
以前の日本はその闘い方をされると、
ボディコンタクトを避けるように、
相手ゴールから離れた位置で、
意味のない横パスやバックパスを繰り返し、
更にはそれを奪われてピンチになることさえあった。
故に韓国以外のチームもよくこの闘い方をした。
しかし、昨年のW杯での日本代表は、
ボールを持った状態で相手に囲まれても、
怯むこと無くドリブルやパスを仕掛けるなど、
今までとは別チームのように躍動した。
今回のU-17代表も同様で、
むしろボールをキープして、
チェックをさせるために相手を走らせ、
それによって生まれたスペースを活かして、
パスやドリブルなどの攻撃を仕掛けていたように思う。
また、守備の局面においても韓国に怯むこと無く、
フェアでありながら激しくデュエルし、
ボールを奪う場面が何度もあった。
「日本人選手のボールを扱うテクニックは世界有数。
でも、それをリフティングや練習の、
限られた場面でしか活かせていない」
以前、リドバルスキーが言ってたように思う。
だが、今の日本代表は、
点を奪い取り、それを守り切るために、
状況に応じて必要なことをしっかりと見極め、
最後まで闘えるチームだし、
だからこそこの試合にも勝利できたと思う。
韓国DFへのレッドカードや、
PKと思しきプレーを流すなど、
レフェリーに疑問符を付ける向きもあろうが、
総じて良い試合だった。
若き日本代表のみなさん。
監督やコーチやスタッフのみなさん。
そして、現地で声援を送ったサポーターのみなさん。
おめでとうございました!