「オレの古い機材でもちゃんと良い音で鳴るって、
なんかスゲェなと思ってさ」
値段的な上限を見ればボクのオーディオは高級品ではない。
しかも、アンプもCDプレーヤーもスピーカーも古い。
とは言え、けして安物ではないし、
今のCDをしっかりと鳴らしてくれているのは、
やはりすごいと思う。
GRAPEVINEの新しいアルバムを聴きながら、
KZKとメッセージで雑談をした。
「デジタルがどんどんアナログに迫ってるんでしょうね」
CD主流世代のKZKはあっさりと言う。
いや、世代はむしろ無関係で、
彼がミュージシャンなのが大きいか。
レコードかCDかはもちろん、
カセットテープであれDATであれMDであれデジタルオーディオであれ、
それはハードの種類と音質の耐久性程度の差であって、
音源と再生がしっかりとしていれば「良い音」で鳴る。
そう言い切れるのが、うらやましい。
「アナログだけの頃から録音とか録画って、
けっこうしっかりしてたんじゃないですかね。
再生と最終的なアウトプットがしょぼかっただけで」
彼らは自由だ。
音楽を楽しむためのツールとルールが、
大きく変わったのもうなずける。
「そうっすかね?
アコースティックギターなんて、特にそうですよね?」
「ほう?」
「新興勢力は出てきますが、
未だにマーチンとギブソンの影響からは逃れられないし、
古くても新しくても、
鳴るギターは恐ろしいほど鳴りますから」
「なるほど」
「だから」
「ん?」
「買っちゃいましょう、ギブソン」
出ました。KZK得意の煽り。
オーディオの話題から一気に転換してきやがった。
「これまで何度も買うよって言ってたし、
ブログにも書いてましたよね? 買うって。
このままじゃ買う買う詐欺じゃないですか」
コイツはボクがギブソンを買い、
持て余した挙げ句に手放すタイミングを狙っているのだ。
草食なふりして、変なところで超肉食。
「ね、買いましょ。ハミングバードかダブ」
「いや、待て。オレはJ45が・・・」
「好きなんだよなぁ、鳥」
おい、人の話を聞け!
つーか、なんでそんなに煽られてるのよ、オレ?(笑)