その昔。
ある人からもらった言葉。
「自分に優しくなれなければ、他人に優しくはなれない。
自分が幸せでなければ、他人を幸せにはできない」
何をもって優しさ、幸せ、とするか。
それは人それぞれだし、
その捉え方によってこの言葉の意味は大きく変わる。
まるで禅問答のようだが、
自分なりになんとなく理解したのは、
「できないこと」と「かなわないこと」を、
しっかりと受け容れる大切さ。
そして、それでも「いつかできる、かなう」と、
信じる気持ちの大切さ。
いらだちや葛藤や嫌悪の原因のほとんどは、
想定や期待や願望などと現実のギャップだと誰かが言っていた。
「できるはず」「やれるはず」
「できなきゃ」「やらなきゃ」
「当たり前だから」「そうあるべきだから」
そう思い追い込んでしまっている人は少なくないが、
人間とは、簡単に思えることすら、簡単にできない生き物だ。
だからこそ、人は人なのだ、と。
「大丈夫。君は君」
平成最後の夜に、
あの人の言葉をふと思い出した。