Spiral-World

めくるめく世界での個人的な日記

約束

営業会議後にSKIさんと飲んだ。

 

ビジネスパートナーの弊社担当であり、

着任以来、毎月の定例会議の後に飲んでいる。

 

「お友だちが来られないのは残念でしたね。

 で、お盆休みはどうされるんですか?」

 

「せっかくなので函館までは行こうかと、

 今のところ思ってますけど」

 

「けっこうな長距離なので、

 惰性で走るのは怖いですよね」

 

若い頃にはアマチュアレースまで経験したバイク乗り。

さすが、気にするポイントが違う。

 

「どれだけ行程を段取りして、

 バイクをしっかり整備したって、

 気を抜く瞬間があったら、

 すべて無意味になりますからね」

 

KYSと道内を走る。

景色やご飯を楽しみながら、2人とも無事に。

それは天候やコースやスケジュールを超えた、

最大の目的だった。

 

それを失った状態で漫然と走るのは怖い。

だからこそ躊躇しているのを見透かされた。

 

「でも、もし函館に行かれるとしたら、

 1人なのでコースとかお店選びの自由度は、

 ずっと増しますね」

 

SKIさんは飲んでいる間ずっと、

自分がバイクで走るかのように、

名所やおいしい店を紹介してくれた。

 

そうやって話しているうちに、

一人で函館へ走る楽しみを、

気持ちの中で膨らませられた。

 

「でも、くれぐれも無理はしないで下さいね」

 

別れ際、握手しながら笑った。

 

ありがとうございます。