「バイクに乗れる気がしない」
今週のイベントについて打合せをしながら、
TORさんとコーヒーを飲んでいると、
突然バイクの話になった。
「ま、無理してまで乗る必要は無いですけど。
ポジションがキツすぎましたか?」
「それもあるけど、
クラッチやブレーキやシフトチェンジとか、
一連の操作をできる自信がない」
その気持、よく分かる。
ボク自身もシーズン初走行の前夜は不安になるし、
実際にクラッチを繋げない夢まで見ている。
「その話しを聞いた時には冗談だと思ったけど、
ホントなんだな」
「夢から醒めた時、脂汗かいてましたから」
バイクに跨って走り出し、
少しでも怖いと思ったら、
その時点でバイクに乗ることを諦める。
そう思ってXJR1300を買った。
「でも、実際には、
若い頃と同じレベルではないけれども、
驚くほど当たり前に操作はできましたよ。
ただ、事故や転倒に対する警戒心は、
すごく強くなりましたね」
「そうだよなぁ」
師匠は苦笑いしながらコーヒーを飲んだ。
一緒に走るには、
もうしばらく時間が必要かもしれない。