Spiral-World

めくるめく世界での個人的な日記

やりきれない

田中恒成の防衛戦は中止となったようだ。

 

7月20日両国国技館で開催される世界戦4カードで、

WBOのSフライ級王者である田中恒成は、

同級12位ジョナタン・ロドリゲスと対戦するはずだった。

 

しかし、今日の前日計量で、

ロドリゲスが2.9kgと大幅な体重超過。

 

再計量まで2時間の猶予が与えられるも、

ジョナタンが足にけいれんを起こしたため、

試合の中止を申し出たという。

 

田中恒成は体重超過でも試合を望んでいたようだが、

2.9kgオーバーは2階級上に相当。

挑戦者側からの中止の申し入れを受けた、

田中陣営の判断も正しかったと言えよう。

 

ただ、田中も試合1ヶ月前に41℃の高熱を出し、

これまでで最も調整に苦労しただけに、

怒りと悔しさは相当なものだろう。

 

減量の過酷さは経験した者にしか分からないと言うが、

プロである以上、契約上の体重を守るのは当然。

強いだの弱いだのは、その先にあるもの。

それがボクシングだと、井上尚弥は言い切る。

 

田中選手は井岡に初黒星を喫した後、

攻防一体のファイトスタイルを模索。

 

迷いのようなものを感じながらも、

2月にはWBOのSフライ級王者となり、

井岡一翔井上尚弥に次いで、

日本人3人目となる世界4階級制覇に成功。

 

Sフライ級での初防衛戦で、

どんな闘い方をするか注目が集まっていた。

 

せめてもの救いは、

今回が世界戦4カードのビッグイベントであり、

田中選手がリスクの大きい試合をせずに済んだこと。

そう思うしか無い。