田中恒成の防衛戦は中止となったようだ。
同級12位ジョナタン・ロドリゲスと対戦するはずだった。
しかし、今日の前日計量で、
ロドリゲスが2.9kgと大幅な体重超過。
再計量まで2時間の猶予が与えられるも、
ジョナタンが足にけいれんを起こしたため、
試合の中止を申し出たという。
田中恒成は体重超過でも試合を望んでいたようだが、
2.9kgオーバーは2階級上に相当。
挑戦者側からの中止の申し入れを受けた、
田中陣営の判断も正しかったと言えよう。
ただ、田中も試合1ヶ月前に41℃の高熱を出し、
これまでで最も調整に苦労しただけに、
怒りと悔しさは相当なものだろう。
減量の過酷さは経験した者にしか分からないと言うが、
プロである以上、契約上の体重を守るのは当然。
強いだの弱いだのは、その先にあるもの。
それがボクシングだと、井上尚弥は言い切る。
田中選手は井岡に初黒星を喫した後、
攻防一体のファイトスタイルを模索。
迷いのようなものを感じながらも、
2月にはWBOのSフライ級王者となり、
日本人3人目となる世界4階級制覇に成功。
Sフライ級での初防衛戦で、
どんな闘い方をするか注目が集まっていた。
せめてもの救いは、
今回が世界戦4カードのビッグイベントであり、
田中選手がリスクの大きい試合をせずに済んだこと。
そう思うしか無い。