ボーリングの結果発表と表彰式を兼ねた食事会の後、
MSKさんと飲みに行った。
「シン仮面ライダー、良かったわ」
長男のAKRに勧められ映画館へ出かけたという。
「リアルタイムでTV観てました?」
ボクが訊くと目を輝かせて言った。
「観てた観てた。
初代が始まったのが小学3年の頃だったかな。
大ファンだったよ」
MSKさんとボクは4歳違いだが、
互いに毎週の放送を心待ちにし、
TVにかじりつくように観た世代だ。
「細かいことを言えば気になる部分はあるけども、
昔のテイストを大切にしながら作られたのが、
ちゃんと伝わってきた」
MSKさんがしみじみ言う。
「還暦前後のオヤヂを唸らせるんだから、
大したもんですよね。
最後、うかつにも泣きましたもの」
ボクが言うとMSKがうなずく。
「次はキカイダーかな?」
「あ、やっぱ、気づきましたか」
バーのカウンターに並んで座わり、
酒を酌み交わしながら、
ボクらは子どもに戻っていた。