MTNと飲んだ。
年度末と新年度。そして、選挙。
3月からずっと慌ただしかったので、けっこう久しぶり。
「仕事は毎年のことなのでともかく、
けっこう距離を保ってるオレですら、
今回の選挙は気を使った」
MTNがそう言うように、
狭い町での選挙には緊張感がある。
「無投票よりは選挙があった方が絶対に良いと思うけど、
加熱し過ぎるとねぇ」
「いつも通り2人で飲んでいても、
なんか変なウワサが出ないかって気になるもんね」
互いに神奈川の田舎町出身のボクらですら、
北海道の小さな町の人たちの距離感には、
いまだに戸惑うことがある。
「オレなんて雇われの身だから気軽だけど、
経営者になるときっと大変だよね」
MTNが冷やかしつつ同情してくれる。
「ずいぶん慣れたけど、今回はさすがにね」
そう言って2人でため息。
「間髪入れずにまた選挙だもんね」
「ほんと。もう疲れたわ」
2人の飲み会にしては、
いつになく静かな夜となった。