「弱点が分かった」だの「倒せる」だの。
熱〜いラブコールならぬ挑戦状が、
世界の強豪から引きも切らず彼のもとへ届いているようだ。
WBAスーパー&IBF世界バンタム級チャンプの井上尚弥は今や、
「倒せば世界最強」の称号を得られると、大いに注目されている。
これまでも強い日本人チャンピオンはいた。
しかし、世界的知名度の低さゆえ、
相手があえてリスクを避ける傾向があったと聞く。
その壁を日本のモンスターはいとも簡単にぶち破り、
「井上を避けて最強は語れない」との領域を作り上げた。
鼻息の荒い猛者たちが「賞金首」扱いしようとも、
本人は至って涼しげな顔で言う。
つーか、スポーツ報知のこの写真、イケメン過ぎるだろ!(笑)
「ここまできてランカーと対戦してもしらけるので」
そんな井上を強烈にライバル視していたのが、
7年間無敗のWBO王者、テテ。
WBSS準決勝でドネアと戦う直前に右肩の故障で棄権。
頂上決戦のリングに上がれなかった無念を、
なんとしても晴らしたいようだ。
「イノウエは絶対的ではない。倒せる。どこでだって戦う」
その前哨戦と目されたWBO世界バンタム級王座統一戦だったが、
正規王者のテテは暫定王者のカシメロにTKO負け。
新王者となったカシメロも即座に井上に挑戦状を叩きつけた。
「ボクもターゲットにしている。
会長にもやらせて下さいと伝えました」
井上も明言した。
強い相手と闘いたい。
その欲求が防衛回数やベルト保持への想いを上回る。
観客は選手のその勇気とスリルに酔いしれる。
そして、名勝負が生まれ伝説へと昇華していく。
井上尚弥とは、
そういう道を歩むことが許された数少ないボクサーなのだと思う。