「今年ももうすぐ終わりますね」
イケメン鍼灸師はいつものように手際よく鍼を打ち、
お灸をすえながら言う。
「あっという間だったなぁ」
「ボクにとっての1年が過ぎ去る速さは、
きっとあなたが思う3倍以上のスピードです」
「え? そんなにですか?
ボクも近いうちにそうなるんですかねぇ」
アラ還オヤヂのつまらない話も、
きちんと受け止めて笑う。
ホントにええ子や。
「今年は今回が最後ですよね。
来年もよろしくお願いいたします」
こちらこそ、ありがとうございました。